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タイとの出会い(1)

私たちの事

タイとの出会い(1)

バンコク本社の田中です。今回は私とタイとの出会いについて、ご紹介させていただきたいと思います。どうぞお付き合いくださいませ。

当時、私は大阪の山奥にある大学に通っており、学生寮に入っていました。その学生寮で、人生で最初の「タイ」との出会いが訪れることになります。


大学の寮は団地のような造りになっており、扉を開けると8つの個室と8人で共有するキッチン、トイレ等の水回りがありました。その1つのグループを、みんな「ユニット」と呼んでいました。学年も専攻も様々ですが、私の暮らすユニットの8人はとても仲良しでした。


ある日、そのうちの1人、Yちゃんが彼氏と言って連れてきたのが、タイ人留学生のウィラポンでした。

彼はニコニコしていてとても可愛らしい青年だったので、すぐみんなと仲良くなりました。おかしな日本語でみんなを笑わせたり、Yちゃんに怒られている声が廊下まで聞こえてきてみんなで心配したり、まるで弟のような存在だったと思います。

朝、洗面所に行ったらウィラポンが歯磨きしてたなんてこともありましたが、「あれ、泊まってたの?おはよー」という感じで並んで歯磨きをしたり、とにかく自然にそこにいるので、私たちも自然に彼を受入れていました。

そんなある日、事件が起きました。

ウィラポンがYちゃんのバイクに乗って買い物に行ったところ、無免許で警察につかまってしまったのです。私たちの大学は山の中で不便なため、みんなバイクを持っていました。

ウィラポンは外国人で未成年だったため、警察から身元引受に来るようにとYちゃんに連絡があったのですが、Yちゃんもやはり未成年。

先生達に知られて大ごとにしたくないということで、当時20歳になったばかりの私が代わりに交番へ出向くことになりました。

でも・・・実は私も、その少し前にバイクで接触事故に遭って足を骨折し、警察のお世話になっていました。リハビリ中で、まだ松葉づえだったのです。

交番に着くと、ウィラポンはいつものニコニコ顔で警察官2-3人と談笑していました。そこへ、バイクで事故をしたばかりの20歳の大学生が松葉づえで現れたので、「君が身元引受人?」と、警察官もあきれ顔。

結局わいわいと30分ほど事情聴取という名の雑談をし、「ちゃんと彼に言うたってよ、免許取らなあかんよって」と優しく諭され、身元引受のサインをし、最後には、「日本語頑張りや~」「君はもう事故ったらあかんで」と見送ってくれたのでした。

ウィラポンは、しょんぼりしつつ相変わらずニコニコの笑顔で、「ごめんねえー」と言うので、笑ってしまいました。私たちはバスに乗って寮まで帰りました。

今でもあの寮での日々と、警察とのすったもんだ、ウィラポンの悪びれない感じが、くすっと笑ってしまう優しい思い出となってよみがえってきます。

その後ウィラポンとYちゃんは結婚してタイにいると、風の便りで聞きました。紆余曲折あって今タイにいる私は、2人にいつか会える日を密かに楽しみにしています。

そして彼の魅力である「自然さ」「笑顔」「悪びれない感じ」は、まさしくタイらしかったんだなと、答え合わせができた気持ちです。

大学を卒業して、2006年に初めてタイを訪れた時の印象は、次回お話したいと思います。