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もうひとつのカオラック

旅に出よう

もうひとつのカオラック

以前のブログ「カオラックでジャングルツアー」に引き続き、カオラックの2日目、私たちはカオラックの別の側面を知ることになりました。

ホテルのオーナーに勧められて訪れたのは、「SAORI織りセンター」です。ここでは、日本のNPOから送られた織機があり、多くの女性がかわいらしい色合いの小物を作っていました。





2004年12月26日に発生した「スマトラ島沖地震」による津波は、プーケットやカオラックを襲いました。タイでは5,395人が死亡したと発表されています。うち、2,000人は年末年始の休暇にリゾートを訪れていた外国人旅行者でした。23名の日本人の死亡も確認されています。

私たちが泊まったホテルも海岸沿いにあります。ホテルのオーナーは当時を振り返り、「全て失った」と話してくれました。ホテルは壊滅的な状態で、数年間閉鎖しなくてはいけませんでした。オーナーはそれ以上何も語りませんでしたし、私たちも聞けませんでした。

甚大な被害を受けたカオラックの女性たちの心の癒しと経済的自立のために、NPO法人「さをりひろば」がSAORI織りの技術を伝えました。今ではカオラックのお土産品として、多くのお店で販売されています。


SAORI織りセンターを後にして立ち寄ったのは、津波の被害を今に伝えるために、海から波で流された船をそのまま展示している広場です。海岸線から内陸に2㎞離れたこの場所まで船を押し流した津波の威力を思い知ります。ちょうどこの年に起きた東日本大震災のことを思わずにいられませんでした。



整備計画の予定看板がありました、2022年現在は、メモリアル・パークとして整備されています。


私たちはその後、タクアパと呼ばれるエリアを散策しました。ここは19世紀後半~20世紀初めに錫の採掘で栄えた場所で、当時多くの中国系移民が住み着きました。地元のタイ人と結婚してこの地で暮らす移民の子孫たちは、プラナカンと呼ばれています。

特徴的なシノポルトガル様式と呼ばれる建築物が残っており、異国情緒あふれる町並みです。中国系のお寺もありました。




最後に訪れたのは、黄金の涅槃像がある、スワン クハ洞窟寺(ワット・タム)です。静謐な空気が流れる場所で、私たちは祈りました。



カオラックは、もちろん海鮮料理がとっても美味しいです。


海辺のホテルにはプライベートビーチがあり、白い砂と美しい海を堪能することができます。


津波の被害から復興を遂げようとしているここカオラックで、自然・グルメ・歴史・文化等学びの溢れる豊かな旅となりました。