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こんにちは!バンコク本社の田中です。
バンコクで国鉄の中央駅として100年以上に渡って愛されてきた「フアランポーン駅(正式名称はバンコク駅)」が、新しい中央駅「バンス―駅」に大部分の機能を引き継ぎ、静かにターミナル駅としての役目を終えようとしています。
1916年に完成したフアランポーン駅は、タイで活躍したイタリア人建築家がドイツのフランクフルト中央駅からインスピレーションを得て設計したものと言われており、建築的な価値も高い建造物です。
私がフアランポーン駅を利用したのは2014年の7月、1度だけです。ホアヒンへ行く列車に乗りました。歴史を感じる風情と独特ののどかな雰囲気に、とてもわくわくしたことを覚えています。
電車を待つ間、ちょっとしたお店で時間をつぶせます。屋台なども出ていました。
ホームに入ると電車がやってきました。なんだか、ノスタルジックですよね。ホアヒンまで約5時間の旅です。
チケットはこのような紙切れでした。当時ホアヒンまでの運賃は、412バーツ(約1,500円)。
長旅のお供に、乗車前に大好きなグアバとマンゴー、軽食を買い込んだのですが・・
機内食のような軽食が出ました。お味は・・すみません、覚えていません(笑)
列車は途中、駅のないところで停まったりしながら、のんびりのんびり進みました。ちなみに、ホアヒン駅もとっても雰囲気があって素敵なんですよ。
フアランポーン駅が縮小してしまうと聞いて、一度しか利用したことのない私でもなんとなくそわそわしてしまいました。何度も利用したことのあるタイの方なら、その思いはいかほどでしょうか。
こちらは先月27日に撮影したフアランポーン駅の写真です。外観も風格があり、素敵ですね。
中に入ってみましょう。7年前と雰囲気は変わりませんが、コロナ禍で利用者はまばらです。
この長いプラットフォームは、これまで何人の人を受け入れ、送り出してきたのでしょうか。その旅のひとつひとつに、どんな思いが詰まっていたのでしょうか。
フアランポーン駅発着の長距離列車の多くは年内に運行を終了する予定ですが、タイ国鉄は現時点で、引き続き1日22便の列車を運行させると発表しています。また商業施設を併設する鉄道博物館の計画を検討しているそうです。
さようなら、かつてのフアランポーン駅。
そしてまた、新しく生まれ変わる姿を見届けたいと思います。
<後日追記>タイ政府は2021年12月21日、新しいバンス―駅への機能移設を少なくとも一か月延期すると発表しました。