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先日、こちらのブログでもタイの芸能人のファンツアーの様子をご紹介しました。


ここ10年以上、インフルエンサーを起用した観光プロモーション、いわゆる『インフルエンサー招請事業』が流行っているように思います。

弊社でもお客様のご要望に合わせて、数々の事業を実施してまいりました。タイ国内で「インフルエンス（影響力）のある方」をお招きして、訪日タイ人旅行者の数を伸ばそうという取り組みです。

以前、こちらのブログでも、弊社が携わった事業の一部をご紹介したことがあります。

人気タレントファミリーで家族のYouTubeチャンネルが人気のガイハルファミリー
訪日トラベルやビューティーに関する投稿を数多くしているブロガーのナナさん
詳細なレビューを掲載してくださる訪日トラベルブロガーのバードさん
日本でもフェスなどに参加している歌手のSIN

上記以外にも、弊社は過去10年以上、かなりの数の事業を手掛けて参りました。とはいうものの、弊社が実施した事業は、訪日インバウンドプロモーションにおいてほんの一部で、多くの事業者さんが、沢山の招請事業を実施されている様子が見受けられます。

私が事業を実施するにあたり、気を付けているポイントがありますので、いくつか共有させていただきます。


『売り出したいコンテンツのターゲットは？』

訪日旅行プロモーションにあたり、日本全国で様々なコンテンツがあります。リーズナブルなビュッフェ料理が人気のレジャー施設を併設した大規模ホテルもあれば、１日数組限定で繊細なお料理に舌鼓を打てる温泉付き個室の高級旅館もあります。

前者はファミリーで賑やかに楽しみたい方々向け、後者は予算も多めで静かにゆったりとした時間を過ごしたいカップル向けかもしれません。それぞれのコンテンツを売り出す際に、そのターゲットに合ったインフルエンスを持つ方を招請し、PRをしてもらうことは不可欠だと思います。


『どのようなインフルエンサーがいるの？』

旅行のレビューに特化したトラベルブロガーから、タレント、俳優、歌手など幅広いと思います。タイの場合、いわゆる「ハイソー（ハイソサエティ）」と言われる富裕層の方々も、SNSで大きなインフルエンスを持って発信をしていたりします。

弊社の事業ではありませんが、「どの程度のインフルエンスがあるかは正直分からないけど、日本語が通じる人が楽だ」という考えで、実際に売り出したいコンテンツを利用するであろう消費者へのアピールにインフルエンスを持っていない方を選ぶケースも、多くなっているなと感じることもあります。


インフルエンサーの投稿を見たからと言って、フォロワーの大部分がサービスを利用してくれるとも限りません。800万人のフォロワーがいるインフルエンサーが高級旅館での体験をPRしたとします。800万人のフォロワーが必ず高級旅館に宿泊するとは限らず、もしかすると実際に足を運ぶのは数人かもしれません。フォロワー数がそこまで多くなく1,000人程度だとしても、その中の800人が高級旅館へ滞在する訪日旅行のリピーターかもしれません。

表面的な数字のみに振り回されてしまうのではなく、どのようなタイプのフォロワーがいて、どういった効果が期待できるかを丁寧に検討し、インフルエンサーを起用することが大切だと感じます。

そのためには、市場に精通し、費用対効果に重きを置き、その知見をベースに丁寧に事業実施を積み重ねてきたコーディネーターやプロデューサーを見つけることも重要かもしれません。また、インフルエンサーを招請し、その内容をどういった形で情報発信していくかも実施前に細かく気を配らないといけないかと思います。

訪日旅行市場の成熟度が増し、旅行者（消費者）が多くの知識を持ち、様々な情報に囲まれる日々を過ごす中で、受入側が有益かつ話題性のあるコンテンツをどれだけ提供し、消費者の要望に応えていけるかが問われる時代はすでに来ているようです。