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バンコク入院体験記

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バンコク入院体験記

こんにちは。コリ企画の田中です。先日バンコクで体調を崩し、5泊6日の入院を体験しました。どなたかの参考になればと思い、ブログに記させていただきます。

体調に異変を感じたのは月曜の朝でした。その日はちょうど在宅勤務日でしたので、自宅で仕事をしていました。私は同日の深夜便で日本へ帰国する予定でした。

朝から全身がだるく、食欲もなく、家にある果物などで食事を済ませ、少し休みながら様子を見ていました。

体温は37度半ば。少し疲れが出たのだと思い、夕方1時間ほど仮眠をとりました。この時はまだ帰国する気でした。

そして起きると、体温が更に上がっていることがはっきりとわかりました。これは、まずいかもしれない・・体温は38度を超えていて、念のためもう一度測ると、次は39度を超えました。

時刻は19時半・・すでに判断力が落ちていた私は、比護に促されて取り急ぎタクシーで病院へ行くことにしました。この時点で帰国を諦めます。会社のスタッフが協力して、航空会社にキャンセル手続きの連絡を入れてくれました。

体温が39度を超えると、あまり細かいことが考えられません。パスポートと保険のコピー、それとなぜかコンタクトケースと洗浄液だけを持ってタクシーに乗り込みました。

向かった先はサミティベートスクンビット病院です。20時を超えると時間外の緊急窓口対応となります。入口でATK検査を行い、陰性を確認してから診察室に通されます。

外国人患者が多い高級私立病院では通訳の方が常駐しているので、お医者さんとのコミュニケーションも全く問題がありません。

診察室では問診の後、今タイで猛威を振るっているインフルエンザの検査をし、医者から検査結果を待って帰宅したいか、このまま入院したいかを確認されました。

とにかく一刻も早く横になりたかったのと、この状態で帰宅しても不安であることから、入院を希望しました。保険で治療費と入院費がカバーできることが分かっていたので金銭的な不安はありませんでした。

タイでもデルタ株が流行した一時期は入院ができないということもありましたが、通常は日本よりも簡単に、患者の意思で入院を希望することができます。断られることはあまりありません。

入院手続きで30分ほど待ちましたが、その間に採血と、点滴の準備をすると、車椅子に乗せられ病室に通されました。病室は個室でとても広く、シャワーやトイレ、冷蔵庫に電子レンジ、電気ポットや付添人用のソファーベッドもついています。





かつて同じタイプの部屋で、息子の付き添いで泊まり込んだことをふと思い出していました。日本だと泊まり込みができない病院も多いと思いますが、具合の悪い子供のそばに居られてあの時は本当に良かったと思います。

2時間くらい経ったでしょうか。外が慌ただしくなりました。看護師さんが入ってきて、PCR検査でコロナが陽性になったので、コロナ病棟に移りますね、というと、また車椅子に乗せられて病棟を移動しました。

それから新しい病室に医師がやってきました。電話のスピーカー機能で日本語通訳の方が同時通訳をしてくれます。コロナの治療薬である抗ウイルス剤のモルヌピラビルの投薬を開始することを説明されました。

そこから丸2日間は、解熱剤を飲むと少し熱が下がるものの、また39度近くまで上がるということを繰り返し、食事は果物だけ、後はひたすら寝て過ごしました。私の場合は、鼻水や咳はほとんどありませんでした。


看護師さんは日に数回、バイタルチェックに来てくれます。医師は夜に問診に来ます。その安心感と、家族に移す心配もないことから、入院によって心理的な負担はかなり軽減されたと思います。

テレビをつけてみようかな、と思うくらいに回復したのは入院3日目の朝でした。前はNHKのBSが見られるくらいだったと思うのですが、デジタルテレビで民放が何局か選べて、技術の進化を感じました。


ふと、シャワーを浴びたいという気持ちもわいてきました。点滴を一時的に止めてもらい、3日ぶりに浴びたシャワーで生き返る気持ちでした。

これからぐっとよくなるという前向きな気持ちが大きくなってきました。とはいえ病室からは出てはいけないため、少し不便に感じることもあり、近くに住んでいる友人にサポートをお願いすることにしました。

クレンジングなどのスキンケアグッズや、ゼリーなどをお願いしたところ、2回に分けてガードマンに届けてくれました。こうしたサポートが本当に心強かったです。


病院の食事も少し食べられるようになってきました。うどんやおかゆなど食べやすいメニューがあり助かりました。



さて元気になってきたら、ああPCを持ってきたらよかったななどと仕事のことを考え始めます。そろそろ退院できますかと医師に相談しましたが、まだあまり食事もとれていないし感染力もあるので5日間は様子見ですとのことで、月曜の入院から5泊後、退院できたのは土曜日でした。

外の空気はおいしく、健康であること、運よく良い病院でのフルサポートを受けられたこと、会社や友人の助けがあったことなどに心から感謝しました。どんな時も笑顔で対応してくださった医療関係者の皆さんにも本当に頭が下がる思いでした。


5泊6日の入院費用は10万バーツ(約42万円)を超えました。保険のおかげで、キャッシュレスで治療が受けられたこと、フライトのキャンセル費用の補填もあると連絡を受け、改めて保険の大切さも身に沁みました。

皆さんもタイに来られる際には、たとえ短い日程でも必ず保険に入られることをお勧めいたします。そしてもし旅行中や出張中に体調が悪くなってしまったら、迷わずに病院を受診し、早い治療を受けられてください。

タイの医療水準は高いため、無理に早く帰国しようとされずに、安心してしっかりと早期治療を受けられるのがよいと思います。

私自身も、あの時無理に帰国しても病状が悪化し受入れ先が見つからなかったり、周りの人に移して大変なことになっていたのではないかと思います。

楽しい海外滞在中に何事もないことが一番ですが、私の体験がどなたかのご参考になれば、とても嬉しいです。